たとえ痛くてもそんなことはどうでもよかった。

斗亜が私に会いに来てくれたこと。それだけが今大切なことだ。


「…会いたかった。もう会えないかと思ってた。」


本心がするりと口から出ていく。

そんな私に彼が困ったように笑った。


「…俺も会いたかった。」


そしてぎゅっと抱きしめ返される。


「ごめん。忘れろって言ったのに結局会いに来て。」

「ありがとう。来てくれて。」


彼の腕に込められた力に心臓が音を立て続ける。斗亜に聞こえてしまっているかもと思った時、彼の心臓も同じようにドキドキしているのが聞こえた。

ゆっくりと体が離れていって目が合うと、斗亜が言った。