忘れられた恋の物語

「…ごめんね。」

「謝るんじゃなくて理由を言ってよ。なんで知ってるの？誰かに聞いたの？」


理由を言わず彼はただ黙っているだけだった。

正直、どうして彼が私の病気を知っているのかそこまで気にならなかった。でもこの状況を逆手に取ろうと思った。


「…それなら理由は聞かない。」

「えっ…。」

「その代わりに一緒に遊園地に行こう。」


私のその言葉に彼は拍子抜けしたようだった。


「遊園地はダメだよ。」

「斗亜も私の病気に知ってるなら大体わかるでしょ。乗り物に乗ったらダメだって。それなら一緒に来て私が何にも乗らないように監視しないと。」

「監視？」

「うん。斗亜が行かないなら私1人で行くから。」

それを聞いた彼が焦ったように言った。