"どうしても柵を乗り越えたい"と初めて思い、それを行動に移した日。柵の外に立った私はすぐに看護師さんに見つかり、必死に止められた。

私が死のうとしたと思ったようだ。確かにそう思われるかもとその時初めて気が付いた。

『死ぬつもりはなかった』と何度言っても信じてもらえなくて、親にも連絡が行き、しばらくの間は病院中の先生や看護師さんから見張られているような感じがした。

病室の外にいると『どこに行くの』と聞かれ、屋上に行くことも出来なくなった。心配してくれていることは分かっていたけれど、息が詰まりそうだった。

それから何日か後に私は退院を迎えた。

退院する時も先生たちは私を心配するような表情で見つめていた。

それから何ヵ月か経った頃、発作を起こした私はまた入院することになった。入院期間は長くはないけれど、また病院で生活することになったのが少し辛かった。