忘れられた恋の物語

また前のような本当に悲しそうな表情だった。

私はこの顔に弱い。

腹が立っていても結局私は彼の思い通りに動く。


「今日は無理だから…じゃあまた会おう。」

「えっ…!本当に?また会ってくれるの?」

「うん。」


その瞬間、彼は嬉しそうに笑った。無邪気な笑顔に私もつられて笑いそうになる。


「じゃあ次はいつ会ってくれる?」

「平日は学校があるから無理でしょ?だからまた来週の土曜日にしよう。」

「…土曜日まで会えないの?」