忘れられた恋の物語

「わあ…。本当に綺麗…。」


全部が綺麗だけれど、その中でもメリーゴーランドが本当に言葉では言い表せない綺麗さだった。


「夜は大体家にいたから知らなかったの。こんなに夜が綺麗だったこと。」

「すごく綺麗だね。俺も…初めて見た時よりも綺麗に見える。」

「本当に?」


目が合うと斗亜は無言で私を見つめた。


「どうしたの?」

「ん?」


優しい声で聞き返されてキュンとした。


「いや…どうしたのかなって。ずっと見てるから。」

「…すごく綺麗だから。」


恥ずかしいのに目をそらせなくて、私もただ彼を見つめ続けた。


「…もしかして私が?」


そう聞き返した私に斗亜が声を上げて笑った。


「柚茉以外に何があるの?すごく綺麗だよ。」