忘れられた恋の物語

自分の顔が赤くなっていくのを感じたけれど、斗亜から目が離せなかった。


「私も好きだよ。だから今もずっと斗亜のこと見ちゃうの。」


今度は斗亜の耳が赤く染まっていく。


「あ、ありがとう…。俺も好き…。」

「私も好き。」


その時、前に座っていた小さな女の子が後ろをくるりと振り向いた。


「でーと?」

「えっ?」

「ままとぱぱもでーとするの。」


するとその子のお母さんが女の子の口をふさいだ。


「すみません。お邪魔して…。」

「いえ!大丈夫です!」


前回も似たようなことが合ったなと思い出して口が緩んだ。あの時はデートじゃないと斗亜に否定されたけれど。


「うん。私たちもデートしてるの。」


女の子にそう答えるとその子はニヤリと笑って言った。


「やっぱりね。」