座学と実技を繰り返す日だった
はやくんのおかげでこの日は問題なく終わった
「絃音ー、明日検定らしいじゃん、たすけて」
「そうなの?どこ教えればいい?」
「検定だから詳しい内容は言われてないけど多分脈と心音は入ってると思う」
「脈は基本的に橈骨動脈でとるのでいいと思う、指を三本ここにーーーー」
琉叶に教えたあとはやくんと合流して家に帰った
「おかえり」
徠くんはもう帰ったみたい
「ただいま」
今日は疲れた
すぐベッドに入った
「...と、いと、絃音」
目を開けると心配そうなはやくんの顔
「ん、」
「大丈夫?」
「うん」
「名前言える?」
「みずきいと、」
「うん、」
「寝てただけだよ」
「昨日夜ご飯呼びに行った時も寝てて、起こしてみたんだけど起きなかったから疲れてるし寝かせようと思って」
「うん、」
あれ、
今朝か
「さすがに朝ごはん食べないとだめだから、起こした」
「ありがとう」
リビングまで行ったら
「おはよう、絃音。大丈夫?」
「大丈夫ー」
「疲れてたのかな、」
「昨日研修だったからかな」
もう最近
色んなことが重なりすぎて
体も心も疲れてたんだろーなーって
「学校行ける?今日はお休みする?」
「んーん、検定あるから行かないと」
「送って行ってやりたいけど、今日はパパもママも学会があってしばらく帰って来れないんだ、」
はやくんと2人かぁ
「バスで行くからいい、ありがと」
「やっぱりママ行くのやめようか、」
「ダメ、大事な学会なんでしょ。私は大丈夫だから行ってきて」
「1週間帰って来れないのよ?」
「大丈夫」
「でも...」
「いいから行ってきて」
ママが学会行くのはめずらしい
今まで私がいるからって断ってきたから、
それでもどうしても行く時は大事な物のときだけ
「...俺が責任もってみとく」
「......まかせたよ、」
「お願いね、颯」
「うん」
「もし病院行くんだったら引き出しにセット全部入ってるから」
「行かないから大丈夫」
「ほんとにやばかったら無理やりでも連れていってね」
「うん、分かった」
「お金は数万そこに置いてあるから」
「うん」
「あと...」
「なんかあったら連絡して、私たちは大丈夫だからもう行ってきな笑」
「そうするね笑、彩葉、遅れるよ。じゃあ絃音、颯、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
「気をつけてね」



