兄妹!?





高級車が停まってる、

多分あれだろう



「走ってないよな?」


「うん!」


「ほんとにありがとう」




「いいよ、それでさ、ごめん俺忘れてたんだけど熱はどう?」


「さっき測ったら36.4だった」


「うん、良かった。じゃあ出発するからシートベルトして」


シートベルトをつける


「ん、進むよー」







少し乗ると病院に着いた


「食堂まず行くか」



食堂には職員と患者さん、お見舞いに来た人とかでたくさんの人がいた。


徠くんはカツ丼、はやくんは唐揚げ定食、私はおにぎりを買って席に着く



「絃音、少なくない?1個あげるよ」


「俺のもあげる」



むりむりむり

私揚げ物食べたら気持ち悪くなっちゃうこと多くて、



「ほんとにいらない!ありがとうね」



「なんで?」


「?」


「揚げ物苦手で、」



「...そうなんだ」


「おぼえとく」



「八神」


だれ、?

なんか、見覚えあるような...



「おう、柚木(ゆずき)


「お前今日休みじゃなかったっけ?呼び出しか?」


「いや、久しぶりにプレイルーム行こうかなって。ボランティアの子来てくれてるし」


「そうか、そちらの子たちは?」


「そのボランティアの子たち。」



「初めまして」


「こんちには、」


「初めまして」



「...きみ、会ったことあるよね」


「...だれ、ですか?」



「あ、自己紹介まだだったね。
僕は柚木 (かける)、元小児科の循環器内科医でーす」


「2人とも名前言ったら?」




「絃音、です」


「颯です」




!!!!


思い出した!!


入院してた頃

私は夜こっそり歩いてて、迷って戻れなくなって泣いてたんだ

その時に助けてくれたひと!


恥ずかしい、

ココア買ってくれて泣き止んで手繋いで案内してくれた


その時中学生だったのに笑



柚「いとちゃん、僕のこと覚えてる?」





「...はい、すみませんでした。」



「かわいかったなぁ」


「なに、知り合いだったの?」


柚「いや、昔いとちゃん入院してたじゃん、その時なんか夜巡回してたら泣き声が聞こえてさ。近づいたら女の子だって、話聞いたら迷って帰れないって言ってて。過呼吸気味だったからココアあげたら落ち着いて、病棟まで連れていったんだよね」


全部言っちゃうんだ


ちらっとはやくんを見ると優しく微笑んでて

頭を撫でられた