廊下に出ると蒸し暑い空気を感じる


「うわ、暑い」


「何すればいいんですか?」


「実はさー、担当クラスが俺のとこでさ。通常ではありえない事なんだけど、普通科に行くはずだった実習生がこっちの手違いで被っちゃったみたいで、人数増やすわけには行かないから急遽こっちに来ちゃったんだよね、まぁ担当教科が保健体育と養護教諭だから良いかってことになって」


え?

んーと

教育実習で大学生が来る、

ってことは
授業をこのクラスで行うってことだね


「でも保健の授業ない」


「そーなんだよ、だから授業は違うクラスにするんだけど」


「んー、」


「それで今からは?」


「前日で来てるその4人の実習生の色々手伝いを、今日からお願いしたいんだけど、」


「今日から?」


「...うん、無理な時は全然いいんだけど」


「いいよ、兜先生1人じゃたいへんそうだもん」


「天使か?女神かこの子は。その代わりと言ったらあれだけど、分からないとことか覚え方とか教えるよ」


「いいの!?ありがとうございます!」


「颯は、いい、?」


「はー、いいよ。兜くんにはお世話になったし、絃音1人じゃ心配だから」


少し微笑んでこっちを見て言うはやくん

優しいしかっこいい、


「颯ありがと、」


微笑んで頭を撫でるはやくん


「...シスコン」

ボソッと言ったけどたぶん聞こえてるよ笑


「大事にしてるの、で?いつ来るの?」


「あ!!やばいもう来てる!!」



「兜くん先走っていきな」


「悪いな!ゆっくりでいいから多目的室来て!」


そう言いながらダッシュする兜先生

足速いんだね


「私たちも急ぐ?」

「走らなくていいよ」

「でも...」


「急ぎたい?」


「うん、」


だって遅れて行ったら迷惑かかるだろうし


突然しゃがみこむはやくん


「えっ?大丈夫?どうしたの?」


体調悪いのかな、

「ん?乗って、」


「えっいいよ、大丈夫」


「無理やり乗せるけど捕まらないと危ないよ」


え、

それはやだ

大人しく乗る


「揺れるからね」


手首をしっかりはやくんがもってくれてる

この乗せ方って、

搬送する時の運び方だよね笑


さすが看護学生