ﾋﾟﾝｸﾄﾙﾏﾘﾝ

｢じゃあ、一年生はあっちでしてて。益岡先生が教えてくれるから｣

真里先輩が指指したのは益岡と呼ばれる─────





椅子に座っていた




さっきの男の人だった。





あ、あの人先生なんだ。でも学校で見たことなかったけどな。

その男の人はうつむきながらこちらに歩いてくる。


さっきはよく見てなかったけど

髪の毛は黒でツンツンに立てている。

だけどなんか変な立てかた。

超髪の毛カチカチなんだもん。

益岡先生はゆっくり、だけど遅くもなく、歩いてあたしたちの前で立ち止まった。





｢えーと、外部コーチをやっています。益岡です。これから君たちのバスケの指導をしていきますので、よろしく｣


外部コーチなんだ。
外部コーチ……ってなんだろ？

てかあの頭…ツンツンすぎる。どうやったらああいう風になるんだろう。