端から順に小さなぞうきんをかけていく。
ぞうきんがけは思ったよりしんどく、1人何回も往復しなきゃいけなかった。

と言うのもしないといけないのにしなかった子がいたからだ。

偉そうにえばって座ってる子は南小学校の菜穂。
それと同じ北小学校の杏樹と朝妃。

この三人は自分たちを何様と思い込んでいるのか分からないが
とりあえず偉そうだった。杏樹や朝妃は昔からそんな感じであまり好きじゃなかったが…。


「ぞうきんがけ終わった?」


先輩たちが来て、あたしたち一年生に話しかけた。

すかさず、菜穂と杏樹と朝妃が

「はい、しましたよ!」

と言った。

こういう子たちは先輩にごまをすって周りを固くする。だから誰もなにも言えない。

てか、あんたたちしてないじゃん!

そう言いたかったけど心で唱えるのがやっとで

言えなかった。

弱虫………。