はっと思い出して、あたしは気づいた。


いけない!
早く行かなきゃ先輩に怒られる。

あたしは走って体育館に向かった。

だけどみんなまだぞうきんがけをしてなくて

ほっと一安心。



「早く体育館シューズ履かなくちゃ」

独り言をぶつぶつと呟きながら、あたしは体育館シューズを出した。


履きながら


あることにふと気づく。




いつも椅子が出してあって、そこに谷川先生が座るのだが

谷川先生じゃない男の人が座っていた。





学校の先生じゃない。まだ全然誰が誰なんか分からないけど

学校では見たことなかった。じゃあ誰?

幽霊…じゃないよね。だって影あるし、足もはっきりとあるし。

あたしは何度か見てから確信した。

とりあえずバスケ関係の人には変わりない!

そう思ってぞうきんを濡らしに外の水道に走った。