桜恋 〜余命半年の私が生きた証〜



私は、その公園にあるベンチに腰を下ろした。



ぼーっとしながら目の前の光景を見る。



コツン••••••



足元に何かが当たって下を見る。



そこにはバスケットボール。



どこから転がってきたのかな••••?



「すみません、それ俺のです」



ボールを取って顔を上げた時、私は驚いた。




「ボールを取って頂きありがとうございます」




「いえ••••」




聞こえたか聞こえてないかの声で私は目の前の彼にボールを渡す。




でも目線は違う所を見ていた。