数分がたっただろうか・・・。
何も話さずに歩き、家へと着いた。
「ただいま」
兄が先に玄関を開け入っていく。
私もそれに続いて中に入る。
「・・・ただいま・・」
小さく言ったその言葉は、中にいた両親にも聞こえたのか小走りで駆け寄ってくる音が聞こえる。
「ヒカル。・・・・・・サラ・・おかえり」
「•••ただいま」
もう一度、言ったその言葉。
両親の顔は、安堵した顔だけど悲しそうに私を見ていた。
迷惑かけてしまったなぁ〜。
この病気は今に始まったわけではない。
だけど、こんな顔をさせた事の申し訳なさが大きかった。
