桜恋 〜余命半年の私が生きた証〜


ほら、やっぱり•••。



思っていた言葉が返ってきた。



純粋に聞いたつもりが、まさか自分で墓穴を踏むなんて••••。




それに、もしかしたら学校が一緒だし何処かでまた会う可能性もあるかもしれない。




ここは何も言わずに離れよう。




そう思った時••••。



「言いたくなければ何も言わなくていいよ」



そう言われ安堵したが•••



「代わりに、名前だけ教えて」




私の心は直ぐに打ち砕かれてしまった。



でもよくよく考えてみれば学校で会う事は無いだろう。



私の通っている学校は色んな学科があり生徒の数も多い。




直ぐに見つかる事はないだろう。




そう思い名前だけ彼に教えることにした。