最初のアルコールが揃うと、マネージャーの隣に座っていた竹本という、中堅の社員が「山崎さん、ほら、最後なんだからみんなに挨拶してくださいよ!」とマネージャーに声をかけ、照れくさそうに、別にいいよと言うマネージャーを立たせた。
「あ、~…この度は私のために送別会をひらいていただいて有り難うございます。
皆様のこれからのご健勝を願っています」と、小さく頭を下げた山崎マネージャーに
堅苦しいぞ!もっとラフで良いのに!男性達の色んなヤジや笑い声に、うるせえよ!と顔を照れて頬を赤くしながらマネージャーが「乾杯!!」と強引に乾杯の音頭をとると、次々にマネージャーのジョッキにグラスを当てに行く。
そんな楽しそうな様子を見ながら、こんなふうに飲み会に参加すること自体、生まれて初めてだったことを思い出して、勇気を振り絞って、参加表に名前を書いた自分を褒めたい気持ちになった。

