12上の御曹司と女子高生は愛を育めない


そういやこの人私が美味しそうに食べているのを満足げに見ていたよな。
子供のそういう姿を見て微笑ましいとか何とか。
大人の世界は想像するしか私には出来ない。

光生さんは御曹司という立場だからこそ結果を出し続けなければならないと言っていた。
友人でも同じ年齢なら仕事や家庭の話になるのだろう。
だが高校生の私なら、そんなことは無関係だ。
そういう人と会うということは滅多に無いのかもしれない。


「ここ一ヶ月くらい、休み無しで仕事してたからな」

「休み無しは法律的にどうなんです?ブラック企業なんですか?」

「形式上休みはある。だが家にいようが勉強や仕事しているからな」

「勉強するんですか?」

「当たり前だろう、社会人になったら勉強しないとでも思っていたのか」

「仕事の勉強というのなら理解できるんですが」

「新たなシステム、商品、他の会社の調査、法律の変更、必要なら資格も取るしその勉強もある。やることだらけだ」


思わず顔をしかめた。
何というか、この人は妥協せずに努力するのだと思えた。その為になら無理もする、立場があるせいで。
それでこんなに毎回やつれて、誰も言わないのか、言えないのか。
本来なら母親が心配しそうなのに光生さんにはいない。
きっと誰かが言ってもこの性格なら受け入れたりしないだろう。