「性別も違いますし、そもそも年齢が離れているからでは」
「確かにそれもあるかと思いますがそもそもが違うのです。
光生様に近寄る方々はそれなりに下心のある方ばかりです。それも幼い頃から。
あまり一般的な同世代と遊ぶという事をされていないので、今朝まで悩まれていましたよ」
「確かに御曹司なんて立場じゃ想像も付きませんが色々あるんでしょうね。
ご家庭が複雑なのは光生さんに聞いたので、余計に公園で友達と遊ぶとかしてなさそうです」
「川井様に、そのようなお話を?」
「はい。どういう家族構成かとか、光生さんが生まれた経緯とか色々と。
おかげであのお家に行った時の異様さに納得しました」
車が赤信号でゆっくりと停まる。
随分と中心地に来たせいで、目の前の交差点を多くの家族連れなどが通っていく。
光生さんはこういうよくあるような家族の時間を、お父さんとお母さんが逃げていた数年にあったのだろうか。
「・・・・・・光生様はやはり川井様にお心を許しておられる事を確信しました。
そういうご家族のお話はされない方ですので」
春日部さんが前を向いたままだが、何か大事に取られているようで少し焦る。
たまたま流れで話さざるを得なかっただけだと思うのだけれど。



