12上の御曹司と女子高生は愛を育めない


しかしそもそもが会社の形態というものに私は全く知識が無かった。
三ツ沢グループは子会社の株を持ち利益を得る持株会社というもので、そういうのは○○ホールディングスとか、××グループなどと呼ばれているのが多いらしい。
あの有名な配送の企業や、飲み物の企業もそれだなんて知らなかった。

持株会社、ようは親会社が何も仕事をしないパターンもあるが三ツ沢グループの親会社は違うらしく、光生さんはその親会社に今は勤務し「経営企画部」の中にある「新規事業開発部」なる部署にいるそうだ。

「経営企画部」は会社の花形部署で、その中に光生さんが親会社に行く条件としてその部署を作らせ仕切っているそうだが、光生さんに実力でやっていることだからな、と言われても社会人じゃ無いからその凄さというのもが理解できず、そうですか、としか言えない。
年齢差だけでは無い、きっと立場も違うから余計わからないのは当然だと理解していてもやはり面白くない。

まだまだわからないのでもっと勉強せねばと毎日新聞をしっかり読むようにし、ネットでも政治経済社会をチェックしておき、わからない場合は学校の社会の先生に聞くということまでしたため、担任から将来はそういう方向に進学したいのかと聞かれてびっくりした。
確かに急に一部の教科だけ興味を持てば不審がられるだろう。

桃には話しておいたので紫央里らしいと笑ってくれているが、まさかの人に気付かれた。