12上の御曹司と女子高生は愛を育めない





二人で人混みの中パレードを観るが、光生さんは特に表情も無くあくびまでして興味が無いことがありありとわかる。
それでも最後まで横で人混みから守るように側にいてくれた。
こんなに近いと息づかいまで気づかれそう。

この人の肩幅って広いんだ、大人の男の人なのだと思い知らされる。
ドキドキとしてしまう私に反して光生さんは面倒そうな顔で私の肩を抱きながら遠くを見ている。
その目は何を見ているのだろうかと私は気付かれないように彼を見上げた。

そしてパレードを見終わるとすぐさまパーク内にあるレストランで食事となり、涼しい室内で美味しい食事をしてテーマパークの駐車場に向かう。


「すみません、ご迷惑かけて。ありがとうございました」


私は車の前に着くと立ち止まって頭を下げた。
今日一切お金を出していない。
そして何だかんだと私のしたいことをさせてくれた上、私の体調を心配してくれた。



「言っただろ、気分転換に付き合えと。
だから付き合わされたお前が謝ることも礼も言うことは無い。
視察も出来たし改善点もいくつか発見できた」

「改善点?」

「思ったより階段が多かった。店内の通路も幅が狭い。
これからの時代バリアフリーが当然でその為には広さと金が必要だが、まぁその当たりは今後の課題だな。

後はいくつか細かい点もわかった。
救護室が思ったより遠いところにあるのは不便だ。プライベートで人と回っているからこそ気づけた点もある、紫央里のおかげだな」


悪戯な顔をしながら助手席のドアを開けられ、私は居心地悪そうに車に乗り込む。
思わず反発しそうな事を言う人だけど、私のことを心配してたのもよくわかったし、仕事してそういうところをきっちり見ていることを純粋に感心してしまう。
やはり仕事に真面目に取り組む人なんだ。