あれから数時間後、私がベンチで俯いていると紙コップが差し出された。
「スポーツドリンクだ。あとアイスも買ってきている。ゆっくりでいい交互に口にしろ」
私は頷いて横に座った光生さんから紙コップを受け取り思い切り喉に流し込む。
まだ六月とは言えこの蒸し暑さ、思ったより身体に堪えていたのを隠していたら光生さんに気付かれた。
問答無用でベンチに座らされ、光生さんが飲み物を買ってきてくれた。
アイスを口にすれば爽やかな味で息をつく。
「全く、自分の体力も考えずにはしゃぐからだ」
「すみません・・・・・・」
返す言葉も無い。
どれもこれも楽しくて、ついつい休みも入れずにはしゃいでしまっていた。
自分では自覚していなかった疲れも光生さんの方が気付いてくれて、そんな光生さんに疲れは一切感じない。
飲み物とアイスを交互に口にしていたらだいぶ身体の熱が下がってきた気がする。
突然顎を掴まれ、くい、と光生さんが自分の方に向けた。
すぐ近くには整った顔。
いつになく真面目な顔に自分の胸がどくん、と跳ねる。
いや、跳ねるな、暑さのせいだ。
「だいぶ顔の火照りは消えたな」
じっくり眺めるその目から顔ごと背けたいのに、顎を掴まれているので顔を動かすことが出来ず目だけ逃げた。



