12上の御曹司と女子高生は愛を育めない



「さて、何に乗りたいですか?体験型もありますし、ショーもありますよ」


木陰で大きな園内マップを広げて顔を上げると、光生さんはじっと私を見ていて、


「俺はどこでもいい。お前は何をしたい?」

「いや、気分転換したかったんですよね?」

「紫央里とここに来ているから、それで達成している」


んん?と眉間に皺が寄ると、くっ、と身体を曲げて笑われた。


「言っただろ?ここはうちの系列会社が建設に携わったって。
そういうのは完成後も定期的に見たいんだよ。
俺自身はここには関係しなかったが、やはりどうなってるかは肌で感じたい。
なかなかそんな時間は取れないのが実情だが、今回は紫央里のおかげで堂々と見ることが出来るし、そもそも俺だけでこういう場所にプライベートで来るのは無理だしな」


そう言って光生さんは周囲に視線を向けた。
本当にこの人は、思った以上に仕事人なんだ。
仕事の視察となれば関係者が来てしまうだろうし、夜遅くに自分が携わった場所を遠くから見てみたり、客目線でこういう場所を見たりしようとするのは純粋に感心してしまう。

御曹司ってもっと仕事楽して偉そうにばかりしているイメージあったけれど、この人は純粋に仕事が好きなのだろうか。