12上の御曹司と女子高生は愛を育めない



光生さんはそんなに時間もかからず出てきて髪もしっかり乾かしているが、スタイリング剤をつけてないせいか髪がおりていつもより幼く見える。
長袖のゆったりしたグリーンのカットソー。
襟ぐりが大きく開いてるせいで角張った鎖骨が見えてなんか、何だかエロい。

交際する前まで光生さんをそういう風に見たことは無かったし、交際するようになって光生さんは私に甘えることも増える分、私をかなり甘やかすようになった。
俗に言う溺愛というやつかはわからないけれど。
そういう違いが起きている事が、どうしてもまだ慣れない。
交際初めて二ヶ月が過ぎていても、直接会った回数が少ないせいかもしれないが。


七時少し前に来たケータリングサービスで届いた豪勢な料理がテーブルに並び、光生さんは私を後で車で送るためにスパークリングウォーターで済ませているのは申し訳ない。

二人でお腹を満たすと早速リビングのソファーに手を引かれ、両手を差し出された。
凄い、貰ってやっても良い、という不遜な顔なのに、思い切り手で要求している。

私は笑ってソファー横に隠していたバッグから、細長い箱をその大きな両手の上に置いた。


「手作りか?」

「既製品です」


思い切り不満そうな顔をされたので、手作りより既製品の方が美味しいですから!とわめく私と、手作りという行為に意味があると不満を露わにする光生さん。
また喧嘩になるかなぁ、とため息をつきそうになったら、


「いや、良い。またそのうち作って貰う」

「決定ですか」

「彼女の手作りが何でも良いから食べたいという男心も理解しろよ」


子供のような言い分に思わず笑う。
毎回料理を作れとも言わない、それは光生さんの気遣いだ。
それを思うと少しくらい作っても良いかもしれない。