光生さんのマンションは駅近の高層マンション。それも入口にはコンシェルジュが常駐している。
エレベーターは高層階用と途中まで用で別れていて、何というか差を感じさせる、こういう場所だと。
光生さんの部屋は最上階では無いものの、高層階。
正直あんなベランダで布団を干したくないなと思ったが、そもそも禁止されているそうだ。そりゃ当然か。
「七時にケータリングを頼んでいる」
「ありがとうございます」
前回の誕生日も、自分の関わるホテルのケータリングサービスを利用して食事を用意してくれた。
今回もそういうことらしいが、出前という単語ではない。出てくる品もレベルも違うし。
「悪いが先にシャワーを浴びてくる」
「どうぞ」
「・・・・・・一緒に入りたいのか?」
「どういう脳内になってるのかわかりませんが、プラトニックなお付き合いって油性マジックで顔に書いてあげましょうか?」
にっこりそう言うと、冗談の通じないヤツだと不満げに行ってしまった。
向こうのドアが閉まった音を聞いて、思わず膝から崩れ落ちて床に座り込む。
そうか、考えてみればプラトニックな付き合いが終わると、そういうこともあるのか!
嫌だ!絶対無理!!!
いやまだ焦る必要は無い、でもキスすらしてないってどうなんだろうか。
またすぐ魅力が無いんだな、と自分に凹みそうになった気持ちを奮い起こす
そんなことより目先のチョコだ。
私は隠し持ってきたチョコをどこに待機させようかリビングを見回した。



