「開けて良いですか?」
あぁ、という返事に袋から中を出すと、長細い箱にリボンがかけられている。
それを綺麗に取りながら箱を開ければ、そこには銀色のペンダントが入っていた。
ペンダントトップには可愛いピンク色の石が驚くほどにキラキラとしている。
箱をよく見れば小さく有名高級ジュエリー店の名前が入っていた。
「これでも小さめのを選んだんだ。
どうせ大学生になっても使う物、少しは見栄えの良いものを持っておく方が良い。
石はピンクサファイアだ」
「これサファイアなんですか。サファイアって青い石しか無いんだと思ってました」
「お前、割とこういう可愛い色、好きだろ?」
ニヤリと言われて、むっとしてしまう。
そうだ、何気にピンク色とか可愛い小物は大好きだ。
こうやってちゃんと見てるんだから、この人は。
「さすがというか私のことよく見てますね」
「客の喜ぶ物を提供する仕事をしているからな、自然とそうなるんだよ」
「よっ!仕事の出来る御曹司!」
「お前、それ返せ」
「嫌です、凄く気に入ったので」
ペンダントを持って光生さんから守るように体を反転させるとそのまま引き寄せられた。
私は座ったままなのに後ろから抱きしめられて硬直する。
ここは光生さんの自宅、記念日、交際中、となると次のステップというやつだろうか?!
どうしよう、下着は上下バラバラ、それも可愛げなんてあるデザインじゃない。
誕生日を祝ってくれるんだ、と今まで二人で過ごしていた軽い気分でいたけれど、急に自分が大人と交際していると言うことに向き合わなければならない事を、今更実感するだなんて。



