12上の御曹司と女子高生は愛を育めない



公園には駐車場が無いが側の道は広い上住宅街もあってか側に車が停まっているが、その中で光生さんのこのスポーツカーだけ浮いている。

車内に音楽をかけたりしていないので低いエンジン音が下から私を責め立てるように聞こえる。
光生さんは車に乗ると黙ったまま。
私は返事を送った。話を聞くと言われてもそれ以上は無いのに。

時折隣を車が通り、車内が明るくなる。
外車は国内車と違ってハンドルが左右逆なので光生さんは私の左にいる。
とても怖くてそちらを見ることは出来なかった。


「・・・・・・メールは読んだ」


ようやく光生さんから言葉が出て私は身体を強ばらせた。


「だがそこに理由は無かった。
前回俺に断った時は理由をはっきりと言ったよな?
なのに今回は何故言わない」


声は怒っているようにも、戸惑っているようにも聞こえない。
むしろ凄く静かでそれが怖い。

理由はある。でもそれは。


「俺はお前じゃ無ければ駄目だと思って本気の気持ちを伝えた。
断った理由を教えて欲しい。
もしかしたらそれは何とか出来る問題かも知れないのに、知らないままでは引き下がれない」


私があれだけ酷い断り方をしても、今度は誠実に私に接してきた。
ピンチをチャンスに変えて彼は正面からぶつかってきた。

だからこそ私が何か言うことで光生さんは自分で何とかしようとするだろう。
私に何てエネルギーを使わずに、もっと光生さんのしたいことに使って欲しいのに。