家に帰りすぐさま部屋に入ってもそこでは妹がスマホのゲームをベッドでしていた。
なんとなくこれでは落ち着かない。
今まで妹達が騒ごうがその中で勉強もきっちりしてきたけれど、この初めての状況について頭と気持ちを落ち着かせるには一人になりたい。
まだ夕方、でも12月ならあっという間に暗くなる。
それでも私はまだ母親が帰宅してないことを良いことに、妹達には駅前の本屋に行ってくると告げて家を出た。
しばらく歩いて着いたのは光生さんと出会った公園。
長めのコートにマフラーをして、息の色が白く見えることで段々空が暗くなっていくことを知る。
展望台のベンチに座りぼんやりと遠くを見ていた。
この春から私はまるでジェットコースターに乗っているようにあっという間に過ぎた。
ずっと好きだった横山君に告白され、きっとあの人に出会っていなければ私はその場で返事をしていただろう。
そして高校生らしい素敵な誕生日とクリスマスを迎えたはず。
なのに私の中に居座るのは遙に年が上で社会人で立場もある、子供のようで大人な御曹司。
私にはこれが恋なのかわからない。
でもあの人を自分の存在で苦しめることになるのは絶対に嫌だ。
それは愛、というものに含んでも良いのかも知れない。
もうどちらでもいい。認めるしか無いのは、私にとって光生さんは大切な存在になっているということだろう。



