12上の御曹司と女子高生は愛を育めない




建物の外に出れば既に暗い。
流石にこの時期は日の沈むのが早くなった。
煌々と照らされている駐車場で車を見つけ、光生さんが助手席のドアを開けてくれる。
お礼を言いながら乗り込み、運転席に乗り込んだ光生さんを何故か目で追っていた。


「なんだ、腹減ったのか?」

「いえ」

「そうか。ならそのまま自宅に向かう」


お願いします、と返事をし、車は外灯の無い山道を抜け、数時間して自宅マンション前に着く。

それまで会話はした。今度は私の学校や流行の話を差し障りない程度にしていた。
光生さんは馬鹿にすることも茶化すことも無く、時々ジェネレーションギャップにショックを受けながらも聞いていた。

何も言われない、恋人の話も無かったように。
それを気にしてしまう自分を打ち消すように、ただしゃべりかけていた。

私の手には今日の目的だった海外土産のクッキーの入った紙袋。
車から降りる前に光生さんの方を向く。