「疑問というより、お仕事に未だにピンとこない状態でして」
恥ずかしい気持ちになりながら言うと、お前は高校生なんだからわからなくて当然だ、というフォローをされて微妙な気持ちになる。
それはさっき、高校生、大学生が起業家を目指す場合の話をしていたと言うことは、それだけ光生さんは仕事で凄い高校生を相手にしていると言うこと。
それに比べ自分はあまりにも知識が無くて恥ずかしい。
「会社は何を目的にしていると思う?」
今度は質問をされるが試されている気持ちになり気を引き締めて考える。
一瞬人を雇ってるところ、と思ったけれどそれは求められている答えとはおそらく違う。
急いで考え直し、
「利益を上げることですか?」
「そうだな、ようは営利目的、株式会社なら株主に利益を還元するし、人を雇っているなら雇用者に、そして会社を運営するための資金にする。
だから簡単に言えば儲けなくてはならない。
俺が以前いた部署で言えば、土地を買い、建物を作り、それを企業や人に売ったり貸したりする。それで利益になる。
で、今いる部署でさっき話した内容は儲かると思うか?」
どんどん難しい話に困惑しながらも、それを悟られないように必死に頭を回転させる。
ここでわからない、とするのは負けた気がするし、何よりここまで仕事の話をしてくれている光生さんにがっかりされたくないと思う自分がいた。



