「土産に上手い菓子を買ってきたんだ。
だから、週末、空いてたら、渡したいんだが」
目の前にいる光生さんの顔は、以前と少し違うようにやはり思えた。
仕事で痩せこけたとかではなく、何となく雰囲気が。
ここしばらく一方的に届いた直筆の手紙。
何も押しつけてこない、何も見返りを求めていない内容。
どんどん話す内容に困っているのがわかりつつ、繋がりを消さないようにとすらそれが思えて、不器用ながらも温かいな、と感じてしまう自分がいた。
だからそんな風に誘われてしまえば答えは一つだけしかない。
「良いですよ」
私の言葉にわかりやすいほどホッとしたような表情を彼が浮かべ、やはりこそばゆい気持ちになる。
「ありがとう」
いい歳をして、不意のそういう可愛い顔は反則だ。
きっと大人なのだからわかってやっているのだろう。
こうやって再度私と光生さんは直に会うことになった。



