「すみません!」
謝りながら顔を上げると、そこには光生さんが驚いた顔で私の身体を腕で支えていた。
いきなり至近距離、それも凄く久しぶり。
光生さんは私を放すと、ばつの悪そうな顔で横を向いた。
「あー、今、帰りか」
久しぶりの光生さんの声に、酷くホッとしてしまった。
やはり自分は思っていたよりもこの人を心配していたのだろう。
「はい。お久しぶりです」
光生さんは私の顔を見た後、居心地悪そうに視線を彷徨わせている。
「もしかして、手紙、届けに来たんですか?」
私の質問に、観念したようにあぁ、と答えて、本当に毎回自分でここまで届けに来ていたことを知って、何だか色々わだかまっていた物がどうでも良くなってきてしまう。
「この頃ずっと手紙が無かったので心配していました」
驚いた顔をした後、ははっ、と笑い声をあげて私はムッとする。
「急遽海外出張に行ってたんだ。
あー、それで、だ」
そこで言葉を切ると、私の方を見ているその顔は真剣に見える。



