秋元和哉

まさか、高校で同じクラスになるなんて夢にも思わなかった

私たちを見つめていたのは秋元和哉だった





たしかにうちは強豪校だけど

彼ほどの実力なら

地元を離れてもっと強い高校にいけたはずだから





入学式の日、彼を見て本当に驚いた

隆史に『なんで、秋元和哉がうちにいるの?』って思わず聞いてしまった

隆史には『さあ?本人に聞けば』と最もなことをいわれた




けれど、たった1度試合しただけの私のことを彼が覚えているわけもなく

顔も知らない奴に聞かれて答えてくれるとは思えず

結局、理由を聞く機会はなかった