私が、初めて自傷行為を知ったのは、中学生の時。その時は、周りの数人が目立ちたいという思いで、腕を少しだけ切っていた。
でも、私は家に帰って、自称行為がなんなのか興味を持ったため、調べた。
すると、なかには、嫌なことがあったからとか、病んでいるから、とか、いろいろなコメントが書かれてあった。
その時の私は、え、なんで、自分を傷つけないといけないの?と疑問に思った。
その時は、よかった。そう思えるだけ、よかった。


でも、その一年後、私は自傷行為をして、自分の身体を傷つけた。
きっかけは、ほんの少しの悪口だった。
みんなが、お遊び半分で、私にばかとかあほとかそれくらいの軽い悪口を言ってきた。
でも、全然、私はなにも思わなかった。
だって、ただの遊びだったから。
そう、ただの遊びだったはずなのに。



みんなの、悪口は私の一言でエスカレートした。今思うと、言わなきゃよかったのにとか後悔をしている。
私は、悪口を言ってくるみんなに対して、みんなと同じように一言、一言だけ言ったんだ。
「死ね」
って。
なんで、私がそう言ってしまったのかはちゃんとは覚えていないけど、少しだけ覚えている。
だってさ、周りのみんなだって、私にばか、とか言ってきたじゃん。なのに、私が、この一言を言った瞬間、みんなの私を見る視線が変わった。
私だって、お遊び半分で言っただけなのに。
なんで、私だけ。
その言葉を言った時は、みんな笑ってた。
みんな、やめろよ、とか笑いながら言ってた。

なのに、次の日からみんなの対応は変わった。

いつもは、おはようって言ってくれる友達が、なにも言ってくれなかった。
私の、給食だけなかった。
私のことをいないこととして、物事が進められたことだってあった。

そして、みんなは、いや、みんなじゃないね。ある、女の子が私に向かって言ったんだ。笑顔じゃなくて、無表情で。

「死ねばいいのに。
 お前があの時言った、死ねを
 ずっと、引きずってるんだよ、相手は。
 なのに、お前が生きている意味ない」

こわかった。なんで。なんでなの。
私はただ、みんなと同じように、たった一言言っただけなのに。なのに、それだけで。

私は、たった一言で自分で自分を地獄へ突き落とした。