なんとも情熱的な"1度目"が終わる。

待ってて、と夕は下着を履いてリビングへと消えていく。
戻って来ると手にはコップがあり、飲み物を取ってきてくれたのかと夕の優しさにまた胸がキュンとする。

「ありがとう」

と受け取ろうとすると、そのコップはひょいっと鈴音の手をすり抜けて夕の口へと運ばれる。

???

夕を見つめているとそのまま夕の口が重なり、水が流れ込んでくる。

「んんっっ」

ごくごくと流し込まれる水を飲み終え、夕にじとっとした視線を向ける。

「普通に飲ませてよ」

そう言うと、いたずらっ子のような笑顔で

「今日だけは許して」

とちゅっと触れるだけのキスをされて、単純な鈴音はこれだけで簡単に許してしまう。

コトっとサイドテーブルにコップを置くと、夕は再び鈴音に迫る。
分かってはいたものの、少し休憩したい鈴音は夕の胸をグイッと押す。

「ダメなの?次はこれ取ってもっと気持ちよくしてあげたいのに」

"これ"と言いながらパチンとホックを外して鈴音の要望は通りそうもない。

先程も充分優しくされていたのだが、今度は更にゆっくり、焦らすように解されていく。

「んっっ夕、、もう、、、」

触れられているのだが、気持ちいいのに足りない。
分かっていてやっているのだ。
鈴音が欲しがるように、自分を求めるように。
夕の思惑通り、鈴音の体は夕を求めて熱が増すばかり。

いつもなら、鈴音が求めるとふふっと笑いながら良いよ、と言ってくれる夕だが、今日は何故か許してくれない。

「まだダメ。すずが足りない。もっと俺を欲して、俺をこんなにしたんだから責任取って。」

と止まることなく鈴音の体を愛撫し続ける。

そして、鈴音はもどかしくて、早く欲しくて堪らず、あまり力の入らない手にグッと力を入れて夕と入れ替わる様にして自分が夕の上に乗る。

「無理、、もう我慢出来ない、、」

鈴音自身が1番この行動に驚いていた。
こんなにも大胆な行動が取れるだなんて思ってもいなかった。
夕の上に跨り、隙間を埋めるかのように体を揺らし、密着させる。

クリスマスというイベントの力なのか、プレゼントの効果なのか、鈴音は大胆にも体を動かし続ける。

「っっちょっとすず、、、ちょっと待って、、」

眉を寄せ、夕の口から時折甘い声が漏れ、切ない表情を見ると、鈴音はゾクゾクと湧いてくるものを抑えきれない。

いつもリードしてもらっている鈴音が、"夕を好きにしている"ような感覚。自分だけが見られる夕。そんな優越感と快感で頭がいっぱいになる。


「あっっくっ、、、///」

鈴音の中で脈打つ夕のものを感じ、鈴音は夕の胸にへたりと倒れ込むようにして抱きつく。


そして我に返った鈴音は真っ赤になった顔を隠し、上がりきった息を整える。

そろそろ〜っと夕の上から移動して、ベッドの端にちょこんと小さくなっていると、後ろから夕が抱きしめられ

「あんなに大胆なすず初めてで堪んなかった」

と追い打ちをかけるような言葉をかけられ、鈴音は茹でダコのように顔を真っ赤にする。

「忘れて、、、、、」

それだけ呟くと

「やだ」

と即答される。

「ほんとにすっごい幸せなクリスマスだった、ありがとう。」

と鈴音の頭にキスを落とす夕。
まだ恥ずかしさが抜けない鈴音は少しムスッとした顔をしながら

「私も、、、幸せだった。。ありがとう。。」

と言うと、ふふっと幸せそうに笑ってギュッと抱きしめる手を強める夕。
こんな時間がずっと続けばいいのになと思っていると、いつの間にか眠ってしまっていた。