綺咲…きっとずっと溜め込んでたんだね。
「そっか、話してくれてありがとう」
綺咲の背中を摩ると、力なく笑った。
あんたは世界一可愛いよ
「そういえば、私もいじめられてたなぁ」
そうちょうど綺咲と同じ、中学生の3年間。
「え?そうなの?」
初耳、と驚いた顔をする綺咲
まだ綺咲はちっさかったもんね。
「うん、樹の幼馴染だから調子に乗ってるって。まあ私、こんな能天気な性格じゃん?女子の神経逆撫でしちゃうみたいで」
上靴隠されたり、体操服なくなったり、教科書破かれたり、閉じ込められたり、今考えるとぞっとする嫌がらせばかりだった。
何されてもヘラヘラしてる私が気に入らなかったんだろうなぁ
暗所恐怖症という後遺症付きだけどね…
「…そうなんだ」
「まあ、私の場合その度、樹が助けてくれたんだけどね!」



