鳴ったインターフォンに、玄関から顔を出すと、誰よりもかっこいいその姿が目の前に現れる。


「こ、こんにちは」


「…なんだよ、その挨拶」


軽くキャップを被ってる樹は、不機嫌そうに私を見下す。


…好きだって自覚してしまったからには、もうドキドキしてどうしようもない。


最後に会った日のあの切ない表情がフラッシュバックして、ぎこちなくなってしまう。



「ひ、久しぶりだねっ」


不自然なまま、樹を玄関へと招き入れる。


「ずっと撮影してるからな」


樹は超いつも通り。



そうだよ、この気持ちを止めたいんだから、いつも通りに接せなきゃ



「やっぱりドラマってすごいね」


2年前に主演してた時も、毎日夜中まで撮影してた。

スリーポイントシュートも一話から大反響で、今は三話目


もちろん私も欠かさず見ている