「蘭さんのこと送らないで…」
「…どうした?」
珍しい、って呟いて混乱してる樹
迷惑だってわかってるけど、抑えられない
「い、樹を独り占めしたいのっ」
「っ、」
無性に泣きそうになって、必死に縋ってしまう
「山川さん、お待たせしました!」
「はなちゃん、お待たせ」
そんなタイミングで、葉さんの車が私たちの目の前にとまり、エレベーターからは蘭さんが出てきた
動けない私、びっくした表情のままの樹
「えっと……蘭ちゃん、僕と帰ろうか」
葉さんは何かを一瞬で察して、蘭さんの腕を掴んで距離を取らせようとする。
「え、でも、反対方向じゃ、」
「いいから、いいから!夜のドライブでもしよ」
半ば強引に葉さんの車に乗せられる蘭さん
「樹は、はなちゃん送ってあげてね」
「…あ、うん。」
手を振って、帰って行った葉さんと蘭さん



