「樹、蘭ちゃん送ってやれ。通り道だろ」
家の主、並木さんがみんなの帰りのルートを振り分けていく
「…わかりました」
ちらっとだけ私を心配したように、こっちを見て、すぐ逸らされた
…樹、蘭さんと帰るんだ。
「葉くんははなちゃん送ってやれ。家の方向的に一緒だろ」
「え、でも」
葉さんが戸惑ったような声を出す
葉さんは私を気遣ったように視線を向ける。
「葉さん、お願いしますっ」
「うん、わかりました!」
いとこの私が、樹と帰りたいなんて言っちゃおかしいもん。
葉さんと同じ方面なら、送ってもらうのが自然だよね。
それに人懐っこい葉さんとはもうだいぶ仲良くなったし、2人でも気まずいことはない。
そう自分に言い聞かせながら、マンションの地下駐車場で、葉さんの車を待つ。
「はな」
打ちっぱなしコンクリートの駐車場に響く、心地いいハスキーな声に振り返る
やっぱり一番輝いてる。発光してるんじゃないかって思うくらい



