「どういうこと?」
「はぁ…」
今のため息が答え?
「ちょっと部屋からライト取ってくるから待ってて」
そう言って離れていく温もり。
「やだ!」
咄嗟に、樹の腕を引き寄せる。
ほら、また雷が鳴った。
こんな真っ暗な中、一人なんて無理だよ。
「…っは、な」
「側にいてっ離れないで…」
再び溢れる涙に、眉を下げる樹
「ちょっとだけだから、」
「やだ。」
離れるくらいなら、真っ暗なままでいい
「はぁ、もう…」
髪をかき乱し、堪忍したように、もう一度包み込んでくれる温もりにキュンと胸がなる。
優しい樹が大好き
「樹の腕の中、落ち着くね」
強く抱きしめ返して、その存在を確かめる。
暗闇が続けばいいなんて、初めて思った。
「さっき聞いた」
どこか素っ気ない声。
分け与えてくれる温もりと、子守唄のような鼓動が心地いい。



