終業式。

 昨日は色々あったけど、今日登校したら何もなかったように慎吾くんと話せて、スッキリできた。

 推し始めたばかりだったけど、柊木くんとも話せるなんて、幸せすぎる。……2学期も、今みたいに話せると良いな。

 いやいや、ただのファンが烏滸がましい!!


「夏祭り、いつだっけ」


 朝の学活が始まるまで時間があるので、美影の席で話し合う。


「8月のお盆前あたりにあるやつ。あれが1番大きいやつだね」

「11日くらいの?」


 そうだ、前そのチラシが廊下に貼ってあった。

 
「みんな、予定は?」

「お盆はおばあちゃん家行くけど、11日のは大丈夫」


 人差し指と親指を合わせ、丸を作る流羽。


「私も大丈夫」


 流羽に続けて、私も頷いた。


「じゃあ、その日でいい?」

「うん」

「そうだね〜」

「あと、詳しいことはトークアプリで話せばいっか」


 3人で盛り上がったところに、チャイムが。


「戻んなきゃ」

「じゃ、詳しい計画はあとでね」


 11日、柊木くんも来てくれるかな。

 何かが起こるなんて期待もせずに、ただ花火大会を楽しみにしていた。