ハニー メイド ヘヴン

泣くとか怒るとか、もっと感情が溢れかえると思ってた。なにから話せばいいか順番が分からないくらい、思い出も二十三年×三人分。

不思議と穏やかだった。これから時間はいくらだってある。慌てなくても。

「そうだった、ユウに黙ってきちゃったの!」

我に返り、隆二の手を引っ張る。

「戻らないと心配させるわ。お兄達も来たし、ほら早く」

「オマエがオレを見つけちゃったから、行かないと」

力任せに引っ張ってるはずなのに、びくともしない隆二が困ったようにやんわり笑う。

「行くってどこにっ・・・?アリサの結婚式はこれからよ?」