ハニー メイド ヘヴン

たった一人を想って生きた自分に後悔はないの。母親としては足りないとこだらけで、悔いは残るけど。みんなにどれだけ掬われたお返しがこれからだったけど。

「隆二」

真っ直ぐ見上げて口の端で笑む。

「いいわ、このまま連れてって。惚れた男と死ねるなら本望よ」

「相変わらずイイ女だねぇ」

あたしを囲ってた腕が解かれ、手を取って恭しく甲に口付ける仕草。

「ご褒美にちょっとだけ手品を見せよっか」

そう言った隆二があたしに目を瞑らせると。一瞬、意識が吸い込まれる感覚がした後、自分がどこにいるのか急に曖昧になった。