「人が必死に作ってる時に、どうしたら風呂なんて入れるんだ?」
「シャワー浴びたかったから」
「あらら。本能の赴くままかい。おっ! そろそろ揚げ時」
明良さんは、先ほどの鶏肉を熱した油の中に素早く入れた。
ジュワジュワ、パチパチという、揚げ物独特の音と香りがキッチン内に広がり始める。
「シェフ明良になってる頃、貴博はビール1ケース買いに行って担いで帰ってきたんだよ」
仁さんがカウンター越しに、明良さんに説明している。
「ヘッ? そりゃ、知らんかった。また、えらく帰り早かったね。貴博」
「猛ダッシュよ」
「ケース担いで?」
「行きは、猛ダッシュ。帰りは、小ダッシュぐらいか」
小ダッシュって。
「それで汗かいたから、シャワー浴びてちょうど出て来たところ」
「ふーん。まあ、それなら許す」
「許すも許さないも、最初からお前の許可なんか取ってねーよ」
「さようで。出来た。持っていって貴博」
「ああ」
高橋さんと明良さんの会話を聞きながら、改めて仲が良いんだなとつくづく感じていた。
「陽子ちゃん。お手伝いありがとう。お疲れ様」
「とんでもないです」
殆ど、何も役に立てなかった。
「さあ、向こうに行って食べよう」
「はい。ありがとうございます」
リビングに向かうと、綺麗に仁さんが並べてくれたテーブルウェアとカトラリーを見て、そのセンスの良さと美味しい匂いが空腹感を増長させた。
「グラス用意してある?」
「勿論」
「あと、氷も行ってる?」
「ああ」
「明良。早く来い。飲み始めちゃうぞ」
「ちょっと、待った」
慌てて明良さんがキッチンから出て来た。
「乾杯!」
高橋さん達はビールを最初に飲んでいるけれど、私はウーロン茶。昼間から飲んでしまったら危険。それこそ、帰れなくなってしまう。
「この唐揚げ、旨いな」
「そうでしょう。そうでしょう。このシェフ明良様が作ったんだから、太鼓判押しちゃう。間違いなし」
「美味しいですねぇ」
「シャワー浴びたかったから」
「あらら。本能の赴くままかい。おっ! そろそろ揚げ時」
明良さんは、先ほどの鶏肉を熱した油の中に素早く入れた。
ジュワジュワ、パチパチという、揚げ物独特の音と香りがキッチン内に広がり始める。
「シェフ明良になってる頃、貴博はビール1ケース買いに行って担いで帰ってきたんだよ」
仁さんがカウンター越しに、明良さんに説明している。
「ヘッ? そりゃ、知らんかった。また、えらく帰り早かったね。貴博」
「猛ダッシュよ」
「ケース担いで?」
「行きは、猛ダッシュ。帰りは、小ダッシュぐらいか」
小ダッシュって。
「それで汗かいたから、シャワー浴びてちょうど出て来たところ」
「ふーん。まあ、それなら許す」
「許すも許さないも、最初からお前の許可なんか取ってねーよ」
「さようで。出来た。持っていって貴博」
「ああ」
高橋さんと明良さんの会話を聞きながら、改めて仲が良いんだなとつくづく感じていた。
「陽子ちゃん。お手伝いありがとう。お疲れ様」
「とんでもないです」
殆ど、何も役に立てなかった。
「さあ、向こうに行って食べよう」
「はい。ありがとうございます」
リビングに向かうと、綺麗に仁さんが並べてくれたテーブルウェアとカトラリーを見て、そのセンスの良さと美味しい匂いが空腹感を増長させた。
「グラス用意してある?」
「勿論」
「あと、氷も行ってる?」
「ああ」
「明良。早く来い。飲み始めちゃうぞ」
「ちょっと、待った」
慌てて明良さんがキッチンから出て来た。
「乾杯!」
高橋さん達はビールを最初に飲んでいるけれど、私はウーロン茶。昼間から飲んでしまったら危険。それこそ、帰れなくなってしまう。
「この唐揚げ、旨いな」
「そうでしょう。そうでしょう。このシェフ明良様が作ったんだから、太鼓判押しちゃう。間違いなし」
「美味しいですねぇ」

