もし……万が一、こんな高価な物をプレゼントされたとしても、気が引ける。 それ相当の物をお返し出来るほどの財力もない。
それよりも、もっと引っ掛かっていることがあった。
勇気を出して、高橋さんに言おう。
このままじゃ……やっぱり嫌だもの。
部屋に戻って着替えてからリビングに向かうと、ベランダで煙草を吸っている高橋さんを見つけたので、これはチャンスと思い、時計は傷をつけたら大変なのでリビングのライティングビューローの上にそっと置いてから、ベランダに出た。
「高橋さん。 私、やっぱり……」
「俺がいいと言っているんだから、いいんだ」
高橋さんが話の腰を折るように、先に話の結論を言ってしまった。
「でも、私……何も高橋さんに、お返しが出来ないんです」
「フッ……。 別に、俺はお前に見返りを期待してなんかいないよ」
私が興奮している分、高橋さんは何故か冷静だった。
「でも、だから……だからこそ、嫌なんです」
「どういう意味だ?」
景色を見ながら煙草を吸っていた高橋さんが、私を振り返った。
「何も返せないから私は……だから……それって、まるで……」
そこまで言って、言葉に詰まってしまった。
羞恥心が働いて、なかなかその先を言い出せないでいる。
そんな私を知ってか知らずか、高橋さんは不思議と急かすわけでもなく、黙って私が次の言葉を言い出すのを待っていてくれた。
正直に、言わなきゃ。
これは、本心だから。
「いろんな物を頂いて。 自分では、一銭も払えないのに高級時計まで買って貰って……それって、まるで私は……高橋さんの愛人みたいですよね」
「……」
煙草のフィルター部分を口に持っていこうとしていたその手を、高橋さんが止めた。
駄目。
ここで怯んでしまっては、駄目なの。
それよりも、もっと引っ掛かっていることがあった。
勇気を出して、高橋さんに言おう。
このままじゃ……やっぱり嫌だもの。
部屋に戻って着替えてからリビングに向かうと、ベランダで煙草を吸っている高橋さんを見つけたので、これはチャンスと思い、時計は傷をつけたら大変なのでリビングのライティングビューローの上にそっと置いてから、ベランダに出た。
「高橋さん。 私、やっぱり……」
「俺がいいと言っているんだから、いいんだ」
高橋さんが話の腰を折るように、先に話の結論を言ってしまった。
「でも、私……何も高橋さんに、お返しが出来ないんです」
「フッ……。 別に、俺はお前に見返りを期待してなんかいないよ」
私が興奮している分、高橋さんは何故か冷静だった。
「でも、だから……だからこそ、嫌なんです」
「どういう意味だ?」
景色を見ながら煙草を吸っていた高橋さんが、私を振り返った。
「何も返せないから私は……だから……それって、まるで……」
そこまで言って、言葉に詰まってしまった。
羞恥心が働いて、なかなかその先を言い出せないでいる。
そんな私を知ってか知らずか、高橋さんは不思議と急かすわけでもなく、黙って私が次の言葉を言い出すのを待っていてくれた。
正直に、言わなきゃ。
これは、本心だから。
「いろんな物を頂いて。 自分では、一銭も払えないのに高級時計まで買って貰って……それって、まるで私は……高橋さんの愛人みたいですよね」
「……」
煙草のフィルター部分を口に持っていこうとしていたその手を、高橋さんが止めた。
駄目。
ここで怯んでしまっては、駄目なの。

