あんなことを言ってしまったから、気まずい雰囲気で殆ど無言だったのにホテルまでの道程がとても短く感じられた。
部屋に戻って、冷えた体を温めようとシャワーを浴びるため、着ていた服を脱ごうとしてふと思い出した。
このワンピースドレスも、このヘアスタイルも、全て昼間高橋さんが見立ててくれた。
あれから、まだ半日しか経っていないのに……。
洗面台の鏡に映る覇気のない醜い自分が、薄汚れて見えた。
夕暮れのハドソン川の辺で、高橋さんが 『綺麗だ』 と言ってくれたのが、随分遠い昔のことのような気がする。
甘いキスをくれたのも、ほんの数時間前のことなのに……。
もう、その時の温もりすら忘れてしまっている。
頬にそっとあの優しい手で、指で、触れてくれることも、もうなくなってしまうのかな。
目を瞑って、あの落ち着ける感覚を思い出そうとしても、何故だか思い出せなかった。
本当は、後悔しているんじゃない?
本当に、これで良かったのかな?
そんな自問をしながらシャワーを浴びてベッドの端に座ったが、このまま寝る気にはなれず、喉も渇いていたので部屋着のままキッチンに向かった。
暗いリビングを通らなければならないが、元々、キッチンの照明は付けっぱなしにしてあるので直ぐに辿り着ける。 それでも、もし高橋さんがもう寝ていると悪いので、静かにキッチンへと向かった。
冷蔵庫からジュースを出してグラスに注ぎ、飲み終えたグラスを洗おうとシンクの前に立って、ふとキッチンの小窓から外を見ると、ベランダの手摺りにもたれ掛かりながら高橋さんが立っている姿が見えた。
高橋さん……。
後ろ姿だったので、背中しか見えない。
高橋さんは今、どんな表情をしているの?
もう、さっきのことなんて忘れてしまったかな?
ベランダで、何を考えているんだろう。
寒いはずなのに……。
ただ、煙草を吸っているだけ?
グラスを洗って拭き終えたが、気になってそのまま自分の部屋には戻れず、キッチンからほんの少しの灯りしか射し込まない暗いリビングのソファーに座った。
信じていなかった、私がいけなかった。
何で、信じて待っていなかったんだろう。
高橋さんを信じられなかった自分が、情けない。
部屋に戻って、冷えた体を温めようとシャワーを浴びるため、着ていた服を脱ごうとしてふと思い出した。
このワンピースドレスも、このヘアスタイルも、全て昼間高橋さんが見立ててくれた。
あれから、まだ半日しか経っていないのに……。
洗面台の鏡に映る覇気のない醜い自分が、薄汚れて見えた。
夕暮れのハドソン川の辺で、高橋さんが 『綺麗だ』 と言ってくれたのが、随分遠い昔のことのような気がする。
甘いキスをくれたのも、ほんの数時間前のことなのに……。
もう、その時の温もりすら忘れてしまっている。
頬にそっとあの優しい手で、指で、触れてくれることも、もうなくなってしまうのかな。
目を瞑って、あの落ち着ける感覚を思い出そうとしても、何故だか思い出せなかった。
本当は、後悔しているんじゃない?
本当に、これで良かったのかな?
そんな自問をしながらシャワーを浴びてベッドの端に座ったが、このまま寝る気にはなれず、喉も渇いていたので部屋着のままキッチンに向かった。
暗いリビングを通らなければならないが、元々、キッチンの照明は付けっぱなしにしてあるので直ぐに辿り着ける。 それでも、もし高橋さんがもう寝ていると悪いので、静かにキッチンへと向かった。
冷蔵庫からジュースを出してグラスに注ぎ、飲み終えたグラスを洗おうとシンクの前に立って、ふとキッチンの小窓から外を見ると、ベランダの手摺りにもたれ掛かりながら高橋さんが立っている姿が見えた。
高橋さん……。
後ろ姿だったので、背中しか見えない。
高橋さんは今、どんな表情をしているの?
もう、さっきのことなんて忘れてしまったかな?
ベランダで、何を考えているんだろう。
寒いはずなのに……。
ただ、煙草を吸っているだけ?
グラスを洗って拭き終えたが、気になってそのまま自分の部屋には戻れず、キッチンからほんの少しの灯りしか射し込まない暗いリビングのソファーに座った。
信じていなかった、私がいけなかった。
何で、信じて待っていなかったんだろう。
高橋さんを信じられなかった自分が、情けない。

