私から離れるように、高橋さんが立ち上がってしまった。
せっかく、確認しようと思ったのに……。
「家に帰ったら、見せてやるよ」
「帰ったら……ですか? 何で、帰るんですか? 私は、帰れないですよ。 幹事ですから」
帰ったら何て言われても、無理なのに。
「はぁ……」
溜息を突いて、高橋さんが肩を落とした。
「お前が酔ってるから、中原達が気を利かせて帰っていいって言ってくれたんだぞ。 覚えてないんだろ?」
そ、そんなこと言ってたの?
そう言えば……さっきそんなことを言ってた気もするけど、それどころじゃなかったから。
「ほら。 行くぞ」
「えっ? でも……」
「い・い・か・ら!」
高橋さんが私の腕を掴んで立ち上がらせると、周りを見渡して私にバッグだけ渡してくれて、他の荷物を高橋さんが持ってくれると、そのまま部屋を出た。
「少しだけ、俺の部屋の前で待ってろ。 荷物を取ってくるから」
「はい……」
高橋さんは、自分の部屋の前まで来るとそう告げて、鍵を開けて部屋の中に入っていった。
あれ?
何で、こうなったんだっけ?
えーっと……。
酔いも相当まわってきていたので、立って居るのが辛くなってその場にしゃがんで待っていると、隣の部屋のドアが突然開いた。
半分眠っていたが、その音に気づいて見上げると、目の前に土屋さんが立っていた。
「何やってるの? こんなところで。 高橋さんが出てくるとでも思って、待ち伏せしてるのかしら? 意外と女々しいわね」
うわっ。
慌てて立ち上がったが、体がふらついて壁に手を突いてしまった。
「あら。しかも、酔ってるの? 矢島さん。 そんな醜態晒して、よく恥ずかしくないわね」
どうしよう……
今、高橋さんが出て来たら、鉢合わせになっちゃう。
そう思ってるそばからドアが開いて、高橋さんが部屋から出てきてしまった。
「高橋さん! 何処に行ってたんですか? さっきから、ずっと捜してたんですよぉ。 どうしたんですか? その格好は……もしかして、帰るとか? まさか、そんなことはしないですよね?」
最悪だ。
土屋さんに、見つかってしまった。
「はい。今日は、帰ります」
うっ。
せっかく、確認しようと思ったのに……。
「家に帰ったら、見せてやるよ」
「帰ったら……ですか? 何で、帰るんですか? 私は、帰れないですよ。 幹事ですから」
帰ったら何て言われても、無理なのに。
「はぁ……」
溜息を突いて、高橋さんが肩を落とした。
「お前が酔ってるから、中原達が気を利かせて帰っていいって言ってくれたんだぞ。 覚えてないんだろ?」
そ、そんなこと言ってたの?
そう言えば……さっきそんなことを言ってた気もするけど、それどころじゃなかったから。
「ほら。 行くぞ」
「えっ? でも……」
「い・い・か・ら!」
高橋さんが私の腕を掴んで立ち上がらせると、周りを見渡して私にバッグだけ渡してくれて、他の荷物を高橋さんが持ってくれると、そのまま部屋を出た。
「少しだけ、俺の部屋の前で待ってろ。 荷物を取ってくるから」
「はい……」
高橋さんは、自分の部屋の前まで来るとそう告げて、鍵を開けて部屋の中に入っていった。
あれ?
何で、こうなったんだっけ?
えーっと……。
酔いも相当まわってきていたので、立って居るのが辛くなってその場にしゃがんで待っていると、隣の部屋のドアが突然開いた。
半分眠っていたが、その音に気づいて見上げると、目の前に土屋さんが立っていた。
「何やってるの? こんなところで。 高橋さんが出てくるとでも思って、待ち伏せしてるのかしら? 意外と女々しいわね」
うわっ。
慌てて立ち上がったが、体がふらついて壁に手を突いてしまった。
「あら。しかも、酔ってるの? 矢島さん。 そんな醜態晒して、よく恥ずかしくないわね」
どうしよう……
今、高橋さんが出て来たら、鉢合わせになっちゃう。
そう思ってるそばからドアが開いて、高橋さんが部屋から出てきてしまった。
「高橋さん! 何処に行ってたんですか? さっきから、ずっと捜してたんですよぉ。 どうしたんですか? その格好は……もしかして、帰るとか? まさか、そんなことはしないですよね?」
最悪だ。
土屋さんに、見つかってしまった。
「はい。今日は、帰ります」
うっ。

