甘いあなたで私を満たして

戻ったらめっちゃ心配された。
「結、大丈夫?」
「いつも、絶対に授業に出るから、めっちゃ心配したんだよ」
「えへへ。大丈夫」
「そう?体調悪かったら言ってね」
「うん。ありがとう」
その後、6、7時間目をしっかり受け、掃除も終わり、帰ろうとした矢先。
「このクラスに早坂結ってやついる?」
彼が私のクラスに来た。
な、なんで?!
皆が黙っていると、彼がこっちを見た。
思いっきり目があった。
「なんだ。いるんじゃん」
彼はずがずが近寄ってきて
「来い」
手を引っ張った。
え…
私はされるがままだった。
連れてこられた場所は、昼と同じで屋上だった。
「えぇと。なんでしょう」
昼の出来事が嘘のようにムスッとした彼がいた。
私的には何かをした覚えはないけど、気付かないうちに気に触るようなことをしてしまったのだろうか。
「…………なぁ」
「はっはい!」
「ヴァンパイアって伴侶必要だよな」
「え?まぁそうですね」
ヴァンパイアには、そのヴァンパイア専属の人間。通称、“伴侶”が要る。絶対ではないけど。ただいた方がいい。なぜなら、その人の血だけで生きていけるから。そこら辺にいる人間、手当り次第襲って飲むということをしなくて済む。ただ、契約が必要である。その契約がマッジでめんどい。
「お前伴侶いるの?」
「いいえ。いないです」
「そうか」
彼は、少し言うのを躊躇った後
「…なぁ、その伴侶俺がなっていい?」
「は?」
びっくりした。まさか彼がそんなことを言うだなんて。
「お前にとって俺の血美味いんだろ?」
「は…はい」
「だったら俺伴侶なったほうがいいんじゃない?」
「そんな理由で…?」
ぶっちゃけしょーもない理由だと思った。
「そんなってお前」
若干呆れられた。
「あ、ごめんなさい」
「いいよ。お前から見たらしょーもない理由なんだろ?」
「はい。…ちなみになんで私の伴侶になろうと?」
「俺が伴侶になる事でお前はいつでも俺の血を飲める」
「そうですね」
「だからだ」
だからだって…。ほんとにしょーもない。
「でも、私にしか利点がない気が…」
「いや俺にもある」
「なんですか?」
「…………俺がお前のこと好きなんだよ」
「は?」
彼は顔を赤くした。
「だから、俺、お前のこと好きなんだよ」
私はすぐに、からかってるんだと思った。だってあの彼がこんなこと言うわけないから。
「またまた、やめてくださいよ。そんな嘘に私が騙されると思ってます?冗談引っかかんないですよ」
でも、
「嘘じゃない。冗談でもない。俺は本気だ」
彼の目は本気で、嘘なんてついてなかった。