七瀬「ははっ、教えて欲しそうな顔してるな?悪いな。先生という立場は辞めたくないから、答案は教えられない」
まともなことを言うので夏鈴は少し驚く。
陽夏「先生辞めたくないなら、生徒に好きとか言わない方がいいですよ?」
七瀬「なに言ってんの?俺が教師辞めたくないのは、水原のためだから」
陽夏「へっ?」
七瀬「夫にするのに親受けいいだろ?高校教師って」
陽夏「……な、なっ、夫……って」
七瀬「水原との幸せな未来予定図のために、真っ当な教師をしてるんだよ?」
陽夏「……(顔が真っ赤に染まる)」
七瀬先生が吐く言葉は夏鈴には毒だった。
恥ずかしげもなく甘い言葉を吐くので、夏鈴の心臓は激しくなる。
七瀬「答案は教えてやれないけど、勉強はいつでも見てやるよ?……みんなには秘密の特別授業」
陽夏「な、七瀬先生を狙ってる女子にバレたら、なにされるかわからないので、やめておきます」
七瀬「水原に手を出す奴がいたら……俺が担任の権力を使って、消すから心配すんな」
陽夏(……)
今の七瀬先生なら、ほんとうにやりかねないので恐怖しかない。



