ロルフためになる香水を作りたい。安心できるような香りにしたい。そう思って作った香水だ。ロルフの言葉が嬉しいのはもちろん、その瞳があまりに優しく細められて心臓が締め付けられる。
「空って魅力的ですよね。晴天、夕焼け、曇天……色んな色と香りが詰まっているじゃないですか。それに雲の香りも気ななりますし……」
いつか、初恋の彼が空を見せてくれると言っていたから。そう胸の中で続ける。心臓の音を隠したくてどんどん饒舌になってしまう。
「雲の香りか……君らしいな」
彼がふっと笑って、ニーナの視界から消えた。
膝に重さと温もりが落ちて沈む。
ロルフがニーナの膝に頭を置いてうとうとと瞼をとじる。
「……本当に落ち着く香りだ。眠くなってくる……」
ほんのりと額に汗が滲んでいる。
問題ないと言っていたがそれはニーナが食事をするための気遣いだったのだろう。
夜も深くなっていて、やはり体調が優れないのかもしれない。夕日が眩しくて締め切ってしまったカーテンの奥ではきっと赤い月が昇っている。
「……ロルフ様」
思わず名前を呼ぶと寝息が返ってきた。気休めかもしれないがもうワンプッシュ香水を撒いてみる。意外にも幼い寝顔に眉間のしわが不釣り合いでつい解してみたくなる。
「空って魅力的ですよね。晴天、夕焼け、曇天……色んな色と香りが詰まっているじゃないですか。それに雲の香りも気ななりますし……」
いつか、初恋の彼が空を見せてくれると言っていたから。そう胸の中で続ける。心臓の音を隠したくてどんどん饒舌になってしまう。
「雲の香りか……君らしいな」
彼がふっと笑って、ニーナの視界から消えた。
膝に重さと温もりが落ちて沈む。
ロルフがニーナの膝に頭を置いてうとうとと瞼をとじる。
「……本当に落ち着く香りだ。眠くなってくる……」
ほんのりと額に汗が滲んでいる。
問題ないと言っていたがそれはニーナが食事をするための気遣いだったのだろう。
夜も深くなっていて、やはり体調が優れないのかもしれない。夕日が眩しくて締め切ってしまったカーテンの奥ではきっと赤い月が昇っている。
「……ロルフ様」
思わず名前を呼ぶと寝息が返ってきた。気休めかもしれないがもうワンプッシュ香水を撒いてみる。意外にも幼い寝顔に眉間のしわが不釣り合いでつい解してみたくなる。


