【異世界恋愛】【完結】猫族の底辺調香師ですが 極悪竜王子に拾われました。

 用途も分からないのにただ魔力を詰めるだけだなんて、たとえそれを望まれていたとしてもニーナにはできなかった。纏う相手を想えない香水なんて何の意味もない。

「リリィ、私行かなくちゃ」
「えっ、どこに? あっ、朝食は?」
「ごめんね、もしよかったらリリィが食べて。いてもたってもいられないの」

 今からでも、少しでいいから話がしたい。そう思ってニーナは香水を手に部屋を駆け出した。